◆2020年度研修会の開催:多種共存の森

日時:8月22日(土) 10:00~14:00

   (午前中は森林内を散策しながらお話を聞き、午後は雨天施設で質疑応答。)

場所:盛岡市立外山森林公園

講師:清和研二先生(東北大学名誉教授)

参加者:15名

 

まずは駐車場に集合してそぼ降る雨の中、会長から総会で会員が集まることができなかった経緯の説明と、今回清和先生のご好意で研修会の屋外開催が可能になったことなどの挨拶がありました。

その後先生から研究の概要についてお話を伺い、いざ出発。

ミズキの下で稚樹の生育が親木からの距離で作用されること、それが病原菌によるものだという説明を受けました。ミズキやカエデ、サクラなどが林の中で点々と存在するのはそのためです。

一方ミズナラの下では親木から外生菌根菌のネットワークが形成されて稚樹が養分などを供給されるうえ病原菌からも守られ近い距離でも生育しやすくなります。そのためミズナラやブナ、コナラなどは一斉林を作ります。

昭和48年に植栽されたトドマツ林の下で、かつて北海道ではトドマツの植林地でハマキガが大発生した話を伺いました。今やドイツでもドイツトウヒとブナの混交林にしようとしているそうです。混交林にすると根が浅い所から深い所まで全体に分布するため地中のチッソがまんべんなく吸収されて木の生長量が高まるうえ水がきれいになります。

午後には雨天施設で参加者の質問にお答えいただきました。